硬さ試験機は、金属の強度や耐久性を調べるために欠かせない測定機器です。中でもポータブルタイプは、現場での即時検査や大型製品への測定に最適です。
しかし「硬さ試験機にも種類があるって聞いたけど、どれがいいの?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、硬さ試験機の種類について、それぞれの原理や特徴を比較しながら、選定のポイントを営業目線でわかりやすく解説します。
ポータブル硬さ試験機には、大きく分けて以下の3つの方式があります。
試験方法 | 測定原理 | 主な特長 | 対象例 | 製品例(参考) |
---|---|---|---|---|
リーブ法(Leeb) | 圧子を試験対象に打ちつけ、反発速度から硬さを算出 | 操作が簡単で、測定者による誤差が少ない | 大型部品全般 | Equotip 550 Piccolo2,Bambino2 MTH-1000L など |
UCI法 (超音波接触インピーダンス) |
超音波振動を加えたダイヤモンド圧子を押し当て、周波数の変化で硬さを測定 | 圧痕が小さく、最表面の硬さ測定にも最適 | 歯車、焼入れ、部品、金型 など | SonoDur3 SU-300 など |
ロックウェル法 | 荷重をかけて圧子の貫入深さで硬さを測定 | 材料による設定変更が不要 | 薄板材、小物部品 など | コンピュテストLite e-コンピュテスト など |
鋼、アルミ、銅など、材質ごとに最適な測定方式があります。
また、対象物の形状(丸棒、平板、湾曲部)や大きさにより、使用できる機器が限られるため、導入前に要チェックです。
測定結果を本体に保存するかしないか、PCやクラウドにデータ連携したいかなど用途によって機種は異なります。
一部の機種ではBluetooth・USB・クラウド連携など、デジタル管理に対応しています。
性能・精度と価格のバランスを見ながら選定することも重要です。
「どこまでの精度が必要か」「どのくらいの頻度で使うのか」を整理することで、無駄のない機種選びができます。
ポータブル硬さ試験機は、種類や測定方式によって得意な用途が異なります。どの方式がどのような現場に適しているのかを知ることで、機器選定の失敗を防ぐことができます。導入時には、対象物の材質・形状、必要な精度や機能、ご予算などを整理しておくと、選定がスムーズになります。
当社では、各方式に対応した複数の製品を取り揃えています。営業担当が用途に応じた最適な機種をご提案いたしますので、お気軽にお問い合わせください!
※本記事は、NDT部 東エリア担当部長による現場の声をもとに構成しています。
金属部門の営業を長年担当し、硬さ試験機や探傷器など非破壊検査機器の提案を行っています。
お客様の現場課題に寄り添い、最適な製品選定を心がけています。
休日は2人の子どもと過ごす時間を楽しんでいます。笑顔の絶えない時間が、私のエネルギーの源になっています。
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